陰陽五行(木火土金水)の5つのエレメントは、自然界の繋がりだけでなく私たちの身体とも深い関係があり、それぞれの臓器に対応しています。
木=肝臓・胆のう、火=心臓・小腸、土=脾臓・胃、金=肺・大腸、水=腎臓・膀胱に当てはめられ、これを五臓五腑と呼びます。
それらの臓器に不調を感じたときは、対応する食べ物を取り入れることで改善が期待できますので、それぞれの関係性と体調を整える食材をご紹介します。
「木」に対応する臓器は、肝臓・胆のうですが、肝機能全般をイメージするとわかりやすいです。肝臓に影響が出ると、自律神経の乱れによるイライラ・頭痛・排泄機能の低下による便秘などが表れます。
こうした不調を改善するには、肝の働きを整える「木の食べ物」、すなわち酸味のある食材や青い食材(例:柑橘類・梅干し・ほうれん草)などを摂ると良いでしょう。
肝と繋がっている感情は「怒り」で、イライラし怒りっぽくなってしまうとか、ストレスによる精神的な不調にも「木の食べ物」が効果的です。
但し、酸味のある食べ物を摂り過ぎると胃を荒らす可能性があるので気をつけましょう。
この場合、五行の相剋の関係を考慮し、甘味で調和させるのが良いでしょう。酢豚やミートボールに甘酢ダレが使われるのは、そういった配慮が隠されているんです。
「火」に対応する臓器は、心臓・小腸です。特に心臓はとても重要な臓器で、循環器系の調子が悪くなると、顔のほてり・動悸・息切れ・肌のツヤの低下や味覚障害が現れます。こういった不調を整えるには、「火の食べ物」、すなわち苦味のある食材・赤い食材、(例:ゴーヤ・ピーマン・緑茶・トマト)などを摂ると良いでしょう。
心と繋がっている感情は「喜び」です。喜びが強すぎると興奮状態が続き心臓に負担がかかったり、不眠などの不調に繋がります。このような状態のときは、「火の食べ物」が効果的です。但し、苦味のある食材を摂り過ぎると大腸に不調が現れるので、下痢の症状があるときは食べるのを控えたほうが良いかもしれません。
「土」に対応する臓器は、脾臓・胃で、消化器全般と考えると理解しやすいです。不調が出ると食欲不振・胃痛・消化不良が起こりやすく、その結果、肌トラブルや口内炎・ニキビ・唇の荒れなどの症状が現れます。
このような不調を改善するには、「土の食べ物」、すなわち甘味のある食材・黄色い食材(例:とうもろこし・かぼちゃ・バナナ)などを摂るのが良いとされています。
脾臓と繋がる感情は「思い」で、思い悩む感情です。悩み過ぎると胃がもたれたり、食欲不振になることがあります。このような状態のときは「土の食べ物」が効果的ですが、摂り過ぎると身体が怠くなることもあるため、砂糖の摂取は控えめにし、自然の甘味のある食材を選んでください。
「金」に対応する臓器は、肺・大腸で、特に肺に不調が起きると免疫が低下し、風邪を引きやすくなります。肌やのどの乾燥、鼻炎、さらに便秘や下痢にも注意が必要です。このような不調を改善するには、「金の食べ物」、すなわち辛みのある食材・白い食材、(例:大根・生姜・ねぎ)などを摂るのが良いでしょう。
肺と繋がっている感情は「悲しみ」です。悲しい出来事ばかりを拾い上げ落ち込みがちになるときは、「金の食べ物」を取り入れると良いでしょう。但し、摂り過ぎると腹痛や頭痛、目の痛みが出る場合があるため、過剰摂取には注意がです。
「水」に対応する臓器は、腎臓・膀胱で、生命エネルギーが高い臓器です。機能が弱まると生殖機能にも影響が出て、むくみやすくなり、リンパの流れが滞りがちになり、肌の老化の進行が早くなります。耳鳴りや抜け毛といった症状も現れることがあります。
このような不調を改善するには、「水の食べ物」、すなわち塩辛い食材・黒い食材(魚介類・海藻・黒ゴマ)などを意識して摂るようにしましょう。
腎臓と繋がっている感情は「恐れ・驚き」で、すぐにビックリする臆病な人やあがり症の人は「水の食べ物」を取り入れると良いでしょう。但し、摂りすぎると血圧が上がったり、腎機能に負担がかかる場合があるため、適度な摂取が大切です。
このように、陰陽五行の考え方は身体の不調だけでなく、精神面の不調も改善する力があります。健康やメンタルに不調を感じるときは、運気を上昇させたり、ましてや運を呼び込むことは難しくなります。身体や心に何らかの不安や悩みがあるときは、日頃の食生活に五行の考え方を積極的に取り入れてはいかがでしょうか? 心身ともにバランスが整った状態は、運気アップに繋がります。 |