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幸運を呼び込む陰陽五行

陰陽五行とは、紀元前300年頃に生まれた自然哲学の思想であり、推命学や易学、中医学、さらには針灸の基盤となる重要な理論です。
この思想は、自然界や人体といった世の中にあるものすべては【】と【】という相反する二つの性質が調和を保ちながら世の中のすべてを成り立たせているという考え方と、【】の5つの元素が一定の循環法則に従って互いに影響し合うという考え方を組み合わせたものです。

5つの要素である木・火・土・金・水は、促進する力(相生)と抑制する力(相克)を通じて影響を与え合います。この五行は、季節方角味覚五官、人体の臓器に至るまでさまざまなものに当てはめることができます。
例えば、日本の四季にはそれぞれ五行が対応しています。春は木、夏は火、秋は金、冬は水、そして季節の変わり目である「土用」の時期には土が割り当てられています。
「土用」とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前約18日の期間を指します。

また、味覚には、(塩)の五味があり、身体の五臓)や、六腑小腸大腸膀胱・三焦)があります。※三焦は五行とは直接関係しません。これらのバランスが崩れると、心身や運気に影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。

五行それぞれが持つエネルギーを調整し、バランスを整えることで、心身の健康が保たれ、周囲の環境も調和し、幸運を呼び込むことができます。

日常生活に陰陽五行を取り入れて、より豊かで調和の取れた人生にしていきましょう。

以外と身近な陰陽五行

私たちの日常生活には、知らず知らずのうちに五行を取り入れていることがたくさんあります。ごく身近なものでは、五行の「」や、陰陽の「」などが1週間の中で見ることができます。
さらに、日本には五節句があり、これも五行に基づいています。
1月7日の「七草の節句」、3月3日の「桃の節句」、5月5日の「端午の節句」、7月7日の「七夕の節句」、9月9日の「菊の節句」など、それぞれ五行と深い関連があります。

また、毎年恒例の「土用の丑の日にうなぎを食べる」という習慣も、五行から来ているものです。 「土用」とは、元々「土旺用事(どおうようじ)という言葉に由来し、土の気が最も盛んになりその影響を受ける時期。体調を崩しやすいとされるこの時期には、夏バテ防止のためにスタミナがつく「うなぎ、馬肉、牛肉」、そして胃に優しい「梅干し、うどん、瓜」を食べる習慣がありました。さらに、薬膳やマクロビオティックなど、食材の選び方や調理方法も陰陽五行に基づいていることが多いのです。

そして、こんな場所にも陰陽五行が存在しています。日本の国技である相撲では、吊り屋根の四隅の東に青(緑)、南に赤、西に白、北に黒の房が使われ、中央の土俵が黄色を象徴しています。


さらに、陰陽五行の宇宙観では、『天は円く、地は方形(天円地方)』と考えられ、丸い土俵が 「陽」、それを囲む角俵が 「陰」 となります。
また、軍配には、太陽 「陽」 と 月 「陰」 が描かれていますし、勝敗は、白星 「陽」 と 黒星 「陰」 で示されます。
その他にも、七五三や還暦の由来、茶室の四畳半、鯉のぼりの吹き流し(五色)、太巻きの具材(五色)、青春の文字(人生の春は青い)など、私たちの生活の中で陰陽五行はさりげなく息づいています。