顔のたるみは頭皮が原因ってご存知でしたか?
それは、お顔の肌と頭皮が繋がっているからです。頭皮が衰えると、まずおでこにシワができ、次に上まぶた、目じり、頬と順に下がり、結果的にお顔全体がたるんできます。つまり、頭皮の健康を保つことが、美しい顔を作る鍵なのです。
間違った髪と頭皮のケアはたるみの原因になってしまいます。まずは、髪と頭皮のエイジングについて知っておくことが重要です。
肌のエイジングといえば、シミ・シワ・たるみが挙げられますが、髪のエイジングには、ツヤ・ハリ・コシが関係します。髪は若さのバロメーターとも言われ、艶やかで豊かな髪が若々しさの証明でもあります。
年代によって髪の悩みも異なります。
30代くらいまでは、
髪が傷む、パサつく、量が多い、髪が広がる
といった悩みが多いですが、
40代以上になると、
髪が細くなってきた、髪が少なくなってきた、抜け毛が気になる、うねり毛が出てきた、ツヤがない、白髪が増えた
など、若い頃とは異なる悩みが増えてきます。
その原因は、年齢とともに変化する女性ホルモンのバランスや髪の成長サイクルに加えて、栄養吸収率の低下、ストレス、不健康な生活習慣などが原因で、これらの悩みが出てきます。
髪のエイジングを遅らせるためには、正しい知識と方法を知っておくことが大切です。
◆ヘアサイクルについて◆
まず知っておきたいのがヘアサイクル(毛周期)です。
髪の毛は、「成長期 → 退行期 → 休止期 → 脱毛」これを繰り返しています。しかし、このサイクルが乱れたり滞ってしまう場合があります。そうすると、髪が以前に比べて少なくなっていたり、細くなったりします。
成長期: 毛根が活発に成長し、新しい毛が生じます。頭髪の成長期は約2〜7年間続きますが、個人や毛髪の場所によって異なります。頭髪の成長期は他の体毛の成長期よりも長い傾向があります。
退行期: 成長期の後、毛根は活動を停止し、毛が成長するのをやめます。この段階は通常、成長期の後、数週間から数ヶ月で起こります。毛包は次第に退縮し、毛が表皮から離れます。
休止期: 退行期の後、毛根は休止期に入り、毛根は休眠状態にあります。休止期は通常、数ヶ月から数ヶ月半続きます。
この期間の終わりに、新しい毛が古い毛が押し出され、新しい毛が成長し始め、再び成長期に戻ります。
このサイクルを順調に繰り返していれば問題ありませんが、ストレス、栄養不足、ホルモンバランスの変化、遺伝的要因、環境の変化などにより、このヘアサイクルが乱れることがあります。特に、女性の場合、毛髪の成長サイクルは個人差が大きく、ホルモンバランスや生理周期などの影響を受けやすく、妊娠や出産後、更年期などがヘアサイクルに大きな影響を与えることがあります。
その結果として、以下のような問題が生じることがあります。
|
|
|
|
- 脱毛: 髪の毛が抜けやすくなり、薄毛やハゲの問題が生じる
- 髪の質の低下: 髪の毛が細くなったり、枝毛や切れ毛が増える
- 髪の成長の停止: 新しい髪の毛が生えず、薄毛や抜け毛の問題が生じる
- 頭皮のトラブル: 頭皮の環境が悪化し、かゆみや炎症などのトラブルが生じる
|
|
|
|
|
|
|
ヘアサイクルの乱れを最小限に抑え、健康な髪を保つためには、毎日の正しいヘアケア、バランスの取れた食生活、そしてストレスの少ないライフスタイルが重要です。
◆頭皮の汚れは、健康な髪の成長を妨げる要因◆
頭皮は体の中で最も汚れやすい場所の一つです。頭皮は1日に約700mlもの汗をかき、皮脂腺が密集しているため、皮脂の分泌も非常に活発です。この汗と皮脂が混ざり合って「皮脂膜」を形成します。
皮脂膜は頭皮を紫外線などから守る重要な役割を果たしますが、放置すると「過酸化脂質」に変わり、臭いの原因となります。過酸化脂質は臭いだけでなく、毛穴を詰まらせたり、頭皮のかゆみや炎症を引き起こすこともあります。
◆髪と毛細血管の関係◆
髪と頭皮の関係はよく植物に例えられます。頭皮が地面で髪が植物です。そして、植物の根にあたるのが毛細血管です。頭皮には毛細血管が網の目のように広がっています。
成人の頭には平均して約10万本から15万本の髪の毛が生えていると言われ、その髪の1本1本が毛細血管と繋がっています。
これらの毛細血管は毛根(毛包)に酸素や栄養素を供給しています。毛包は髪の成長を司る部分であり、ここに十分な栄養と酸素が供給されることで健康な髪が育ちます。毛細血管を通じて運ばれる栄養素にはビタミン、ミネラル、アミノ酸などが含まれており、これらは髪の主成分であるケラチンの生成をサポートしています。
血流が良好であれば、毛細血管を通じて効率よく栄養素と酸素が髪に運ばれます。逆に、血流が悪くなると毛包への栄養供給が不足し、髪の成長が阻害される可能性があります。髪が細くなったり、抜け毛が増えたりする場合は、血行不良が原因であることが多いです。
毛細血管は髪の成長と健康に欠かせない存在です。頭皮の血流を改善し、毛細血管を通じて十分な栄養を供給することで、健康な髪を維持することができます。日常生活の中で、頭皮マッサージや適度な運動、バランスの取れた食事などを取り入れることで、毛細血管の働きをサポートすることがとても大切です。
◆頭皮の色と健康状態◆
自分の頭皮が健康かどうかは「頭皮の色」で判断できます。頭皮の色は「青白・白・黄・赤」の4色に分類されます。
- 青白い頭皮(健康な頭皮の色)
健康な頭皮は青白い色をしています。毛穴が詰まっておらず、毛根が肌に透けて見えるため青白く見えます。これは生まれたての赤ちゃんの頭皮にも見られる色です。
- 白っぽい頭皮
頭皮が白っぽい場合、乾燥している可能性があります。乾燥した頭皮はフケの原因になります。また、血行不良の状態でも頭皮が白っぽく見えることがあります。冷え性やストレスが原因で血行が悪くなっていることが考えられます。
- 黄色い頭皮
黄色い頭皮は皮脂の酸化や体内の老化が進んでいる状態を示しており、リンパや血流が悪くなっている可能性があります。うねりのある髪やハリ・コシのない髪が増えることがあります。また、栄養不良、特にビタミンB群の不足が頭皮を黄色くすることがあります。
- 赤い頭皮
頭皮が赤い場合は、すでに炎症が起きている可能性があります。睡眠不足や日焼けによって一時的に赤くなることもありますが、慢性的な炎症の場合、抜け毛や白髪、薄毛などの原因になる可能性があります。刺激の強いシャンプーやカラーリング、過度なブラッシングが原因で頭皮が赤くなることもあります。
頭皮の色は健康状態を反映しており、「青白→白→黄→赤→茶」の順に悪化していきます。頭皮の健康が損なわれると、フケやかゆみだけでなく、薄毛や抜け毛の原因にもなるため、早めのケアが大切です。シャンプーの選び方、シャンプー方法、頭皮マッサージなど、基本的なことを見直し、積極的に実施していきましょう。
|